「神社」と「お寺」の違いとは?

2019年7月12日

「神社」は全国に約81000社、「お寺」は全国に77000山(寺)もあります。「神社」に関しては登録されていない小神社が数万社あり、それも合わせると10万社以上です。「お寺」に関しては空き寺(住職がいない)が約20000山(寺)あるとも言われていますが、それでも約57000山とかなりの数。

この数は、コンビニが全国に約55000店なので、どちらもそれよりも多いと考えるとすごいですよね。

そして、どちらもパワースポットであり、御朱印をもらえる場所でもあるため、呼び方が違うだけで一緒のようなものと勘違いしている人もいるかもしれません。

今回はそんな「神社」と「お寺」の違いについてお伝えします。

神社

「神社」は神道の信仰に基づく祭祀施設

神道は日本古来からある固有の宗教で民族信仰や自然信仰を基盤に複数の神様を信仰する多神教。皇族や菅原道真などの特定の人、山や川、神木などの自然の八百万の神々を崇拝の対象としています。

また、開祖がおらず、具体的な教えや経典などもなく、宗教であって宗教でない日本人らしいもの。そのため、「教」ではなく、「道」という字があてられています。

日本人の心には神道の考えが根付いているといえ、「和の文化」や「称え合い」、「譲り合い」、「支え合い」、「おかげさま」、「ばち当たり」などは神道からで日本人には馴染みがある言葉。

お寺

「お寺(寺院)」は仏像が安置され、僧侶が住んで修行する施設

「神社」が神道の信仰に基づく施設だと考えると「お寺」は仏教の信仰に基づく施設です。

仏教の開祖は仏陀(ブッダ)で基軸となる教えは「輪廻転生」と「因果応報」。「輪廻転生」や「因果応報」も日本人に根付いている考え方といえます。神道では死を穢れとして遠ざけますが、死後に生まれ変わるという考えが当たり前のようにありますよね。お寺のそばにはお墓がありますが、神社のそばにはなく、お寺でお葬式をすることもありますが、神社でお葬式は聞いたことがないでしょう。

ちなみに、祀られているのは仏陀だけでなく、仏様、仏となった高僧などです。

「神社」と「お寺」の違いとは?

「神社」と「お寺」の違いは下の表を御覧ください。

神社 お寺(寺院)
宗教 神道 仏教
崇拝対象 八百万の神々 仏様
聖職者 神職、巫女 お坊さん、尼さん、住職
入り口 鳥居 山門
参拝方法 二礼二拍手一礼 合掌(手を叩くのはNG)
名前 ○○社、○○宮 ○○寺、○○院
お墓 なし あり

「神社」と「お寺」は別の宗教施設で名前からマナー(参拝方法)、崇拝対象まで違います。

 

今回は「神社」と「お寺」の違いについてお伝えしました。

御朱印帳に関しては「神社」と「お寺」を分けてもよく、分けなくてもいいです。御朱印帳に統一感を出したい方やきっちりと分けたいタイプの人は分けるといいでしょう。

ぜひ参考にしてみてください。