「マンガン電池」と「アルカリ電池」の違いとは?
乾電池には「マンガン電池」と「アルカリ電池」がありますが、どちらを買いますか?
「アルカリ電池」の方が値段が高いので、こっちを使えば間違いないなんて考えている人もいるでしょう。
また、人によっては「マンガン電池」は電化製品を買ったときについてくる付属品と考えているかもしれません。
今回はそんな「マンガン電池」と「アルカリ電池」の違いについてお伝えします。
マンガン電池
「マンガン電池」はプラス極側に二酸化マンガン、マイナス極側に亜鉛、電解液に塩化亜鉛を用いた電池。
二酸化マンガンと亜鉛を反応させることから「マンガン電池」と呼ばれます。
別名「ルクランシェ電池」で、フランスの電気技師・ジョルジュ・ルクランシェが発明した電池です。
「マンガン電池」の特徴は以下の3つ。
- 価格が安い
- パワーが弱い
- 休ませると電圧が回復する
ちなみに、「マンガン電池」は赤と黒がありました。
赤を改良したマンガン電池が黒で、赤より長持ちするのが黒です。
はじめに出した松下電器に合わせて他のメーカーも製造し、赤より優れたマンガン電池が黒として認識されるようになりました。
そして、今では赤はほとんどなく、黒の方を生産するメーカーがほとんど。
アルカリ電池
「アルカリ電池」はプラス極側に二酸化マンガン、マイナス極側に亜鉛、電解液に水酸化カリウムを用いた電池。
二酸化マンガンと亜鉛を反応させるのは「マンガン電池」と一緒で、電解液の水酸化カリウムがアルカリ性なので「アルカリ電池」。
日本工業規格(JIS)の正式名称は「アルカリマンガン乾電池」ですが、一般的に認知されているのは「アルカリ電池」です。
「アルカリ電池」の特徴は以下の3つ。
- 価格が高い
- パワーが強い
- 容量が大きくて長持ち。
「マンガン電池」と「アルカリ電池」の違いは?
「マンガン電池」も「アルカリ電池」もプラス極とマイナス極に使われている材料は一緒です。
電解液が違い、「マンガン電池」が塩化亜鉛、「アルカリ電池」が水酸化カリウム。
また、日本では「アルカリ電池」が「マンガン電池」の上位互換と考えてもあながち間違えではありません。
でも、用途によって使い分けるのが賢い使い方。
テレビやエアコンなどのリモコン、懐中電灯などのオンとオフの切り替えが多くて長時間使い続けないものや置き時計などの使用電力の小さいものは「マンガン電池」の方が向いています。
反対に、連続使用することが多かったり、使用電力の大きいものは「アルカリ電池」。
例えば、ミュージックプレイヤーやICレコーダー、携帯ラジオ、モーターを使ったおもちゃなどです。
ちなみに、「アルカリ電池」よりも「マンガン電池」が優れている点もあります。
それは、液漏れしにくいこと。
「アルカリ電池」も液漏れしにくい商品をメーカーが出していますが、「マンガン電池」よりは液漏れする可能性が高いです。
そのため、長時間使わない電化製品からは「アルカリ電池」を抜いておいたほうがいいでしょう。
今回は「マンガン電池」と「アルカリ電池」の違いについてお伝えしました。
「マンガン電池」を買う機会は少なく、リモコンも「アルカリ電池」を使っている人がいるかもしれません。
でも、リモコンは最初に付属品としてついてくるように「マンガン電池」の方が適しています。
ぜひ参考にしてみてください。
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