「同棲」と「内縁」、「事実婚」の違いとは?

ニュースや情報バラエティ番組でときどき聞く機会のある「内縁の妻」や「事実婚」。

芸能人となるといろいろなしがらみがあるのか、別のことでその芸能人を追っていたらある芸能人と「事実婚状態」だったり、「内縁の妻」がいたりするなんてことがありますね。

一般人でも「内縁関係」や「事実婚状態」の夫婦が増えている傾向にあるようです。お互いの親との関係や夫婦別姓など現代はいろいろな問題があるのが背景にあるのでしょう。

また、カップルが一緒に住んでいる場合は「同棲」。男女で住んでいても付き合っていなければ「ルームシェア」といった言い方をします。

今回はそんな「同棲」と「内縁」、「事実婚」の違いについてです。

同棲

「同棲」は一緒に住むこと

一緒に住むという広い範囲を指す言葉なので、本来は付き合っている男女だけを指す言葉ではありません。でも、一般的には結婚していないカップルが一緒に住むときに使われることが多いです。

また、似た言葉に「同居」があります。

同居

「同居」も一緒に住むこと

「同棲」は付き合っている者同士が住むことに使われやすいですが、「同居」は本来の意味である一緒に住む意味で使われることが多いです。家族から他人同士、カップルまで広い範囲で使われます。

ただ、「ルームシェア」という言葉が使われるようになってからは他人同士で同じ家に住む場合は「ルームシェア」と呼ぶことが多くなりました。

内縁

「内縁」は事実上は夫婦関係にある男女が婚姻届を出さずに共同生活している状態

内縁関係は法律上の義務が生じ、扶養義務や貞操義務、離縁時の財産分与請求や慰謝料請求などの婚姻している夫婦と同じような権利義務が発生します。違う点は、配偶者としての相続権がないことや苗字の変更がないことなどです。

法律上は準婚関係とされるため、認められる要件もあります。1つ目が当事者に婚姻の意思があること、2つ目が共同生活していることです。

ちなみに、3年同棲していることが「内縁関係」の目安だという人もいますが、一緒に住んでいてもどちらかに婚姻の意思がなければ「内縁」とはなりません。同棲期間が3年未満でもお互いに婚姻の意思があり、実質的に夫婦として生活していれば「内縁関係」です。

また、「内縁」という言葉は夫側の家族から嫁として認められるまでの間、お互いに結婚の意思はあっても婚姻届を出していない状態を指す言葉でした。戦前は「嫁入り」という言葉があったように今のような自由結婚ではありません。家(特に夫側の親)との関係が認められなければ結婚できない時代でした。

事実婚

「事実婚」は当事者の意思で婚姻届を出さず、社会上は結婚している夫婦と同じ状態にあること

「内縁」と言葉の意味は同じですが、法的な言葉ではありません。話すときには「事実婚」という言葉は使いますが、法律上は「内縁関係」です。

「同棲」と「内縁」、「事実婚」の違いとは?

「同棲」と「内縁」、「事実婚」は一緒に住んでいるという点は共通。

「同棲」はカップルが同居することですが、「内縁」は法律上の準婚、「事実婚」は法的な言葉ではないですが「内縁」と同じ意味です。

「同棲」でも何かとトラブルが起こるものですが、裁判沙汰になることはそこまで多くありません。でも、「内縁」や「事実婚」の状態の男女は法的な義務や問題も発生するため、婚姻の意思やお金の管理などはしっかりと確認したほうがいいでしょう。

 

今回は「同棲」と「内縁」、「事実婚」の違いについてお伝えしました。

「同棲」だけが違い、「内縁」と「事実婚」は内容は一緒の言葉です。

ぜひ参考にしてみてください。