「薄力粉」と「中力粉」、「強力粉」の違いとは?

普段から料理する人にとっては当たり前ですが、しない人は知らないこともある小麦粉の「薄力粉」と「中力粉」、「強力粉」の違い。

粉を間違えると自分が予定していた食感と違うものが出来てしまうので間違えるわけにはいきません。

また、最近は「全粒粉」の小麦粉も売っています。

今回はそんな「薄力粉」と「中力粉」、「強力粉」の違いと「全粒粉」についてです。

薄力粉

「薄力粉」は軟質小麦を挽いた粉

軟質小麦はたんぱく質の含有量が少なく、粒が細かくてしっとりとした手触りです。たんぱく質の一部であるグルテンが少ない(7.0~8.5%)ため、粘り気が弱くなっています。

天ぷらやケーキ、ムニエルなどで使うのがこの「薄力粉」です。

また、軟質小麦はほとんどが輸入品で主にアメリカから輸入しています。日本でも長野県などで栽培していますが、全体量から見るとほんの一部です。

中力粉

「中力粉」は中間質小麦を挽いた粉

中間質小麦は軟質小麦と硬質小麦の中間で、粒はやや細かくて粘り気はやや強いです。グルテンの量は9.0~10.5%。

うどんやそうめん、餃子の皮などに向いています。

また、中間質小麦は国産と輸入品があり、主な輸入国はオーストラリア。国産の小麦はほとんどが中間質小麦でうどんに加工されることが多いです。

強力粉

「強力粉」は硬質小麦を挽いた粉

硬質小麦は粒が粗く、粘り気が強いです。グルテンの量は12.0~13.5%。

パンやピザ、パスタなどに向いています。

また、「準強力粉」という分け方をする場合もあり、その場合はグルテン量が10.5%~11.5%程度。強力粉と中力粉の間の粉だと考えればいいでしょう。

ちなみに、硬質小麦は輸入品が多く、主な輸入国はカナダとアメリカ。日本でも北海道などで栽培していますが、全体量から見ると一部です。

全粒粉

「全粒粉」は小麦の表皮や胚乳、胚芽をつけたままの状態で挽いた粉

通常の小麦粉と比べると、食物繊維やミネラル、ビタミンが豊富です。

軟質小麦を挽いた場合は薄力粉タイプの全粒粉、中力質小麦を挽いた場合は中力粉タイプの全粒粉、硬質小麦を挽いた場合は強力粉タイプの全粒粉となります。使う料理によって使い分けるといいでしょう。

「薄力粉」と「中力粉」、「強力粉」の違いとは?

「薄力粉」と「中力粉」、「強力粉」は挽く小麦の種類が違い、グルテン量と性質で分類されます。

薄力粉 中力粉 強力粉
小麦の種類 軟質小麦 中間質小麦 硬質小麦
粒の粗さ 細かい やや細かい 荒い
グルテン量 7.0~8.5%(少ない) 9.0~10.5%(やや多い) 12.0~13.5%(多い)
弾力・粘着力 弱い やや強い 強い
適した料理 天ぷら、ケーキやまんじゅうなどのお菓子 うどんやそうめんなどの麺類、餃子の皮 パン、ピザ、パスタなどの麺類(中華麺の多くは準強力粉を使用)

今回は「薄力粉」と「中力粉」、「強力粉」の違いについてお伝えしました。

グルテンは分解されにくいたんぱく質で依存性も高いです。小麦製品をやめたらおなかの調子がよくなるなんて人もいるでしょう。毎日のように不調が続いているという方はグルテンフリーな生活を試してみるといいかもしれません。

ぜひ参考にしてみてください。