「あられ」と「ひょう」、「みぞれ」の違いとは?

異常気象の影響かわかりませんが。毎年のように降る「ひょう(雹)」。

西日本の方は少ないので気にしたことがないかもしれませんが、東日本の方では北関東の方で特に多く、数ヶ月のうちに5回降るなんて年もあるくらいです。

また、ニュースでは「ひょう(雹)」特に雹害のことをよく聞きますが、似たようなものに「あられ(霰)」や「みぞれ(霙)」があります。

今回はそんな「あられ」と「ひょう」、「みぞれ」の違いについてです。

あられ

「あられ」は雲から降る直径5mm未満の氷粒

「雪あられ」と「氷あられ」という区別があります。

「雪あられ」は雪のまわりに水滴がついたもので白色不透明で柔らかいのが特徴。ちなみに、雪の定義は「大気中の水蒸気から生成される氷の結晶が降ってくること」で「あられ」や「ひょう」は「氷の粒」といった違いがあります。

「氷あられ」は積乱雲から降る直径5mm未満の氷粒のこと。氷の粒なので白色半透明か不透明で雪あられより硬く、音を立てて少し跳ねます。小さな粒なのであたってもそんなに痛くないです。

ひょう

「ひょう」は積乱雲から降る直径5mm以上の氷粒

氷が雲の中で上昇と下降を繰り返し、他の氷粒や過冷却の水滴とくっつくことで成長していきます。そして、上昇気流が上昇させられる重さを超えると地上へと降ってくる仕組みです。

また、「ひょう」は激しい上昇気流をもった積乱雲内で発生するため、雷とともに発生することが多いのも特徴。

数mmのものがほとんどですが、数cm以上に成長する場合もあります。日本で最大の雹は1917年6月29日に埼玉県熊谷市(当時の埼玉県大里郡熊谷町)に降った直径29.6cmのもの。この記録は世界最大ですが、残念ながらギネス登録されてません。

ギネス記録に登録されている最大の雹は2010年7月23日にアメリカのサウスダコタ州ビビアンに降った直径20.23cmのものです。

数mm程度のものならあたっても少し痛い程度ですが、数cmを超える場合は屋外に出ない方がいいでしょう。5cmにもなると時速115km/hで落下してきて、ゴルフボールを地上10階くらいから落としたときの衝撃があります。

みぞれ

「みぞれ」は雨と雪が混ざって降る現象のこと

地上の気温が0℃以上でかつ上空1500mで-6℃以上-3℃未満のときに降ってくることが多いです。

「雪あられ」と近いですが、雨と雪が混ざって降ってくるのは「みぞれ」、雨が凍ったり雪の一部が溶けたりなどしてできるのが「雪あられ」と微妙に違います。「みぞれ」は気象観測上で雪にカウントされますが、「雪あられ」はあられにカウントされます。

「あられ」と「ひょう」、「みぞれ」の違いとは?

「あられ」と「ひょう」の違いは降ってくる氷の粒の大きさ。5mm未満なら「あられ」、5mm以上なら「ひょう」です。

また、「みぞれ」は氷の粒ではなく、雨と雪が混ざって降ってくる現象のことを言います。

 

今回は「あられ」と「ひょう」、「みぞれ」の違いについてお伝えしました。

「みぞれ」がややこしいですが、「あられ」と「ひょう」の違いはわかりやすいですね。小さな氷の粒なら害になることも少ないので、ニュースで取り上げられるのは害が出やすい大きな氷粒の「ひょう(雹)」です。

ぜひ参考にしてみてください。