「アイスクリーム」と「アイスキャンデー」、「ジェラート」の違いとは?

暑くなってくるとおいしいのが「アイスクリーム」。

北海道にお住まいの方の場合は暖房をきかせた冬こそが「アイス」の季節です。

「アイスクリーム」に似た言葉で「アイスキャンデー」や「ジェラート」、「シャーベット」、「ソフトクリーム」があります。

今回はそれらの違いについてお伝えします。

アイスクリーム

「アイスクリーム」は牛乳や乳製品などを凍らせて作る食品の中で、乳固形分が15.0%以上、うち乳脂肪分が8.0%以上のもの

食品衛生法に基づき、乳固形分と乳脂肪分量で4つに区分されています。

乳固形分 乳脂肪分
アイスクリーム 15.0%以上 8.0%以上
アイスミルク 10.0%以上 3.0%以上
ラクトアイス 3.0%以上 指定なし
氷菓 指定なし

厳密に言うと、乳成分の濃いものだけが「アイスクリーム」。

でも、日本では4種類とも「アイスクリーム」と呼んだり、略称の「アイス」で呼んだりします。

アイスキャンデー

「アイスキャンデー(アイスキャンディー、アイスバー)」は棒状の氷菓のこと

和製英語なので日本でしか通じない単語です。

アメリカなどでは「ice pop(アイスポップ)」が正式名称。

でも、日本で言うホッチキス(正式名称:ステープラ)やサランラップ(正式名称:食品用ラップフィルム)のようにメーカー名の「Popsicle(ポップシクル)」と呼ばれていることが多いです。

ソフトクリーム

「ソフトクリーム」は牛乳や乳製品などを原料として作られた柔らかいアイスクリームのこと

原料や作り方などはほぼ一緒ですが、専用の機械(ソフトクリームフリーザー)で高速かくはんし、空気と混ぜながら柔らかい状態で提供されるのが特徴。

ちなみに、「ソフトクリーム」も和製英語で、英語圏では「soft serve ice cream(ソフトサーバーアイスクリーム)」と呼ばれています。

ジェラート

「ジェラート」は「Gelato(凍った)」という意味のイタリア語で、フィレンツェ発祥の氷菓。

牛乳や砂糖、果汁、果肉などを混ぜたものを凍らせて作ります。

日本のアイスクリームよりも空気含有量が低く、乳成分が少ないのに味にコクがあるのが特徴。

日本のアイスクリームの区分だと、アイスミルクや氷菓に分類されるものが多いです。

シャーベット

「シャーベット(sherbet)」は英語圏での氷菓のこと

乳成分を含まないアイスで、日本での区分も氷菓です。

果汁を使用するものが主で、ヨーロッパでは果汁が低いものはシャーベットとして認められません。

フランスでは、果汁25%以上でないとシャーベットではないです。

また、イギリスでは「ソルベ」と呼びます。

「アイスクリーム」と「ジェラート」、「シャーベット」の違いは?

「アイスクリーム」は正確には乳固形分が15.0%以上、うち乳脂肪分が8.0%以上のアイスですが、他のものもまとめて「アイスクリーム」や「アイス」と呼ぶことが多いです。

「ジェラート」はイタリア語、「シャーベット」は英語で「アイスクリーム」との違いはありません。

「ソフトクリーム」に関しては、アイスクリームのうち柔らかいもの。

「アイスキャンデー」は棒状の氷菓です。

 

今回は「アイスクリーム」と「アイスキャンデー」、「ソフトクリーム」、「ジェラート」、「シャーベット」の違いについてお伝えしました。

違いは明確にありますが、わりとアバウトで正確に呼んでいる人は少ないですね。

アイスクリームを買ったときに表記を見ると、「ラクトアイス」や「アイスミルク」、「氷菓」と書かれているのでチェックしてみてください。