「カレーうどん」と「カレー南蛮」の違いとは?
服に汁がはねるのが難点だけど、おいしいのでついつい頼んでしまう「カレーうどん」。
似たような名前の「カレー南蛮」というメニューもうどん・そば屋さんでは定番ですね。
「カレー南蛮」というと、そばのイメージがありますが、この2つのメニューの違いは何なんでしょうか?
今回は「カレーうどん」と「カレー南蛮」の違いについてお伝えします。
カレーうどん
「カレーうどん」はカレーに出汁を混ぜたつゆに茹でたうどんを入れた料理。
お店によって作り方は千差万別で、入っている具も違います。
鶏肉が入っていることもありますが、関西だと牛肉、関東だと豚肉が入っていることもあるでしょう。
肉といった場合、関西は牛、関東は豚を指し、肉じゃがの肉も関西と関東で違います。
関西出身者が関東でお店を出したり、関東出身者が関西でお店を出したりもするので、具は本当にお店次第です。
また、残ったカレーだしにご飯を入れて雑炊にして提供してくれるお店もあります。
カレー南蛮
「カレー南蛮」は「カレーうどん」の具に長ネギを加えたもの。
「カレー南蛮」の南蛮はネギという認識で大丈夫です。
南蛮人(スペイン・ポルトガル人)が好んでネギを食べていたという説と大阪難波で採れたネギをなんばと呼んでいたものがなんばんになった説があります。
どちらも長ネギが入るということは共通。
また、お店によっては「カレーそば」のことを指す場合もあります。
鴨南蛮や肉南蛮がそばのお店は注意した方がいいかもしれません。
「カレー南蛮の麺はうどんですか?」と一応聞くようにしましょう。
ちなみに、「カレー南蛮」の他にも南蛮とつく料理があります。
それが「チキン南蛮」と「南蛮漬け」です。
では、この南蛮もネギのことなんでしょうか?
チキン南蛮
「チキン南蛮」はネギや唐辛子を混ぜた甘酢(南蛮酢)を鶏肉の唐揚げに絡めた料理。
チキン南蛮でもネギは使われていますが、この場合の「南蛮」はどちらかというと唐辛子の方を指します。
唐辛子ではなく、「西洋風」や「エスニック風」という意味の南蛮を指すという人もいて、厳格には決まっていません。
今では全国的にお弁当屋の人気メニューであるチキン南蛮ですが、昭和30年~40年代頃に考案された料理なので、定義はわりと曖昧です。
南蛮漬け
「南蛮漬け」は魚などを揚げ、ネギや唐辛子と一緒に酢漬けした料理。
鶏肉の場合は鶏南蛮とも言いますが、チキン南蛮が登場してからは主に魚の南蛮漬けを指すことが多いでしょう。
「南蛮漬け」の南蛮は東南アジアを経由してきたポルトガル・スペイン人の香草や香辛料、油を使った「エスニック料理」のことを指します。
「南蛮漬け」の場合も唐辛子を指すという人もいて、厳格には決まっていません。
「カレーうどん」と「カレー南蛮」の違いは?
「カレーうどん」と「カレー南蛮」の違いは長ネギが入っているかどうかです。
チキン南蛮や南蛮漬けの場合はネギを指さないですが、「カレー南蛮」に関してはネギを指します。
また、「カレーうどん」=長ネギなしというわけではないので注意してください。
お店によっては「カレー南蛮」というメニューがなく、「カレーうどん」に長ネギが入っている場合もあります。
名前だけでは区別がつきにくくなっているので、メニューの写真を見て選ぶようにするといいでしょう。
今回は「カレーうどん」と「カレー南蛮」の違いについてお伝えしました。
明確な差というのはだんだんなくなってきていますね。
ぜひ参考にしてみてください。
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