「天然炭酸水」と「天然水炭酸水」、「人工炭酸水」の違いとは?

カクテルやウィスキーの割材として使われることが多かった「炭酸水」ですが、美容や健康のためにそのまま飲む人も増えてきました。フレーバー入りのものも増え、ミネラルウォーターやただの炭酸水を飲むのに飽きてしまったという人にもおすすめです。

そして、「炭酸水」の種類には「天然炭酸水」、「天然水炭酸水」、「人工炭酸水」の3種類があります。字面からなんとなくわかる人もいるかもしれませんが、今回はこれらの違いについてです。

それでは、「天然炭酸水」から見ていきましょう。

天然炭酸水

「天然炭酸水」は採水時から炭酸ガスを含んだ炭酸水のこと。

採水地によってミネラルの含有量や水の硬度、炭酸の強弱が違います。世界屈指の温泉大国の日本ですが、「天然炭酸水」の採水地は数カ所しかなく、奥会津金山町の大塩温泉と大分県由布市の白水鉱泉が代表的。これらの採水地の「天然炭酸水」は軟水で弱炭酸です。

そのため、市販されている「天然炭酸水」は国産のものが少なく、ヨーロッパで採水された硬水で弱炭酸のものが多め。

また、「天然炭酸水」は炭酸が抜けないように採水する必要があり、コストがかかります。商品の値段も水にしては高めです。

天然水炭酸水

「天然水炭酸水」は天然水(ミネラルウォーター)に炭酸ガスを人工的に加えて製造された炭酸水のこと。

天然水がベースになっているため、ミネラルの含有量、水の硬度は採水地によって異なります。

また、炭酸ガスの含有量や香料はコントロールでき、弱炭酸のものから強炭酸のもの、香料無添加のものからシリカ入り、柑橘フレーバーなど様々な商品が販売中。特に人気なのは、炭酸ガスの含有量を極限まで高めた強炭酸水です。

「天然炭酸水」よりコストを抑えることができるため、比較的安価。そのうえ、天然水のミネラルは摂取できるというメリットがあります。

人工炭酸水

「人工炭酸水」はRO水(RO膜という超微細なフィルターでろ過した水道水や天然水)や純水に炭酸ガスを加えて製造した炭酸水のこと。

天然水ではないので水のクセがなく、無味に近いです。「人工炭酸水」は天然水特有の風味や硬さが気になるという人におすすめ。

こちらも強炭酸のものが人気で、比較的安価です。炭酸水自体にクセがないので、カクテルや料理に使うのもいいでしょう。

「天然炭酸水」と「天然水炭酸水」、「人工炭酸水」の違いとは?

「天然炭酸水」は元から炭酸ガスを含んだ炭酸水で、「天然水炭酸水」と「人工炭酸水」は後から炭酸ガスを足しています

そして、天然水に炭酸ガスを足したものが「天然水炭酸水」、ろ過した水に炭酸ガスを足したものが「人工炭酸水」です。

また、1番自然な炭酸水は「天然炭酸水」といえますが、常用するには高く、炭酸も弱め。炭酸水に関しては、そこまで自然にこだわる必要もありません。

大雑把な基準になりますが、そのまま飲むことが多く、ミネラルウォーターの風味も気にならないという人は「天然水炭酸水」、何かと混ぜて使うことが多いという人は「人工炭酸水」を選ぶといいでしょう。これはプレーンでの話なので、フレーバー入りなら「天然水炭酸水」も「人工炭酸水」もそこまで変わらず、好きな方や安い方を選べばいいです。

ちなみに、「炭酸水」は奥が深く、泡の大きさや飲みやすさ、風味にこだわりだすと沼にはまります。無理しない範囲で自分に最も合った炭酸水を探すようにしましょう。