「するめ」と「あたりめ」、「さきいか」の違いとは?
「するめ」や「あたりめ」、「さきいか」はイカの加工食品で、おやつやお酒のおつまみとして人気。
ただ、違いを説明して欲しいと言われたら口ごもってしまいますね。「さきいか」は裂かれているもので「するめ」や「あたりめ」はイカの形が残っているものだったり、天日干しをしているものだったりというような曖昧な説明しか出来ないと思います。
今回はそんな「するめ」と「あたりめ」、「さきいか」の違いについてです。
するめ
「するめ」はイカの内臓を取り除き、天日干しや機械乾燥などで乾燥させた加工食品。
するめという名がついているので、原料はスルメイカだけだと思いがちですが、ケンサキイカやヤリイカ、アオリイカなども使われています。スルメイカを使ったものよりもケンサキイカやヤリイカを使ったものの方が高級品。昔は、ケンサキイカやヤリイカを使ったするめを「一番するめ」、スルメイカを使ったするめを「二番するめ」と呼んでいました。
また、ホタルイカの素干しが富山県の珍味にありますが、あれは内臓を取り除かないので「するめ」ではありません。
ちなみに、「するめ」は漢字で書くと「寿留女」。日本では縁起物とされ、結納品などにも用いられます。「寿留女」には、寿に長寿と幸福、留は嫁ぎ先に一生留まること、女には良い妻であることという願いが込められています。他にも、するめのように噛めば噛むほど味が出る仲の良い夫婦、長期保存がきくことから結婚生活が末永く続いて欲しいということなどから結納品に使われます。
あたりめ
「あたりめ」はイカの内臓を取り除き、天日干しや機械乾燥などで乾燥させた加工食品。
「するめ」の別の言い方が「あたりめ」です。
縁起物で結納品にも使われる「するめ」ですが、他人のお金や財布を盗む意味の「掏る」や博打でお金がなくなってしまう意味の「擦る」と同じ音が使われているということで、「する」を縁起のいい「当たり」に変えて江戸時代中期頃から「あたりめ」と呼ぶようになりました。
ただし、加工食品を呼ぶときは「するめ」=「あたりめ」で問題ないですが、奥深いや内容の濃い意味で使う「するめのような○○」はあたりめのようなとは言いません。
さきいか
「さきいか」は生のイカやするめを炙り焼きにして引き伸ばし、細かく裂いた加工食品。
漢字で書くと「裂き烏賊」です。
また、イカ自体に味付けをする場合もあり、通常のするめ(あたりめ)よりも味の濃いものもあります。
ちなみに、イカの皮を取り除き、柔らかく仕上げたものは「ソフトさきいか」と呼ばれます。
「するめ」と「あたりめ」、「さきいか」の違いとは?
「するめ」と「あたりめ」は同じ加工食品を指します。
でも、言葉として使う場合は、「するめ」の方しか使えない場合があるでしょう。先程書いた「するめのように」の他にも、生き物としてスルメイカのことを「するめ」と呼ぶこともありますが、「あたりめ」と呼ぶことはないです。
また、「さきいか」は加工方法などが「するめ」や「あたりめ」と違います。引き伸ばす工程が加わることで柔らかくて食べやすく、皮を取り除いた「ソフトさきいか」はもっと柔らかいです。
今回は「するめ」と「あたりめ」、「さきいか」の違いについてお伝えしました。
これらは美味しいのでついつい食べすぎてしまいますが、塩分は高めなので注意しましょう。特に、「さきいか」は味付けしたイカを使う場合があり、塩分濃度が「するめ」よりも高い場合もも多いうえ、柔らかいのでどんどん食べれてしまいます。
ぜひ参考にしてみてください。
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