「クレヨン」と「クレパス」、「クーピー」の違いとは?

幼稚園や保育園、小学校低学年くらいまで絵を描くときに大活躍する「クレヨン」。

「クレヨン」に似た商品に「クレパス」や「クーピー」があります。

同級生がたくさんの色が揃った「クーピー」を持っていて羨ましかったなんて思い出がある人も少なくないでしょう。12色が基本ですが、24色や60色を持ってるだけでヒーロー扱いでしたよね。

では、「クレヨン」と「クレパス」、「クーピー」の違いとはなんなのでしょうか?

クレヨン

「クレヨン」はパラフィンや蝋(ろう)、脂肪酸などと顔料を混ぜて練り固め、棒状にしたもののこと

フランス語では鉛筆を指す言葉で、日本での「クレヨン」はクレヨン・パステルと呼ばれています。

また、芯が尖っていないことや力を入れても折れにくいこと、無害であることなどから小さな子どもが使うのに適した画材です。面を塗ることや色を重ね合わせたり混ぜたりすることには向いていません。

クレパス

「クレパス」はパラフィンや蝋(ろう)、脂肪酸などと顔料、液体油、体質顔料などを混ぜて練り固め、棒状にしたもののこと

クレヨンの原料に液体油と体質顔料が足されています。

そして、「クレパス」は株式会社サクラクレパスの登録商標(第167993号ほか)。つまり、商品名です。一般名称は「クレパス」ではなく、「オイルパステル」となります。

他の企業は「クレパス」の名称を使えないので他社の商品が欲しい場合は「オイルパステル」で探してください。

また、クレヨンの長所は残しつつ、広い範囲を塗ったり混色したりすることも可能。クレヨンよりも描ける絵の幅が広く、子どもだけでなく専門家が使うこともある画材です。

ちなみに、サクラクレパスは「クレパス」だけでなく「クレヨン」も販売しており、より硬くて折れにくい子ども向きが「クレヨン」、塗りやぼかし、ひっかきなどの技法も使えて子どもから専門家まで使えるのが「クレパス」と分けられています。

クーピー

「クーピー」は顔料と合成樹脂系素材を混練し、成形したもののこと

これもまた株式会社サクラクレパスの登録商標(第1367387号の1ほか)です。

色鉛筆の全て芯になったようなものであり、芯がむき出しになっていても汚れず、クレヨンのように折れにくいなどといった特徴があります。そして、最大の特徴は消しゴムで消せること。

色鉛筆とクレヨンの中間のような存在でありながら、それぞれの長所を活かした優れた商品です。

また、「オイルパステル」のような一般名称はなく、三菱鉛筆なら「ポンキーペンシル」、ぺんてるなら「クレヨン色えんぴつ」などの商品名で販売されています。

「クレヨン」と「クレパス」、「クーピー」の違いとは?

「クレヨン」は一般名称ですが、「クレパス」と「クーピー」は株式会社サクラクレパスの登録商標です。

また、それぞれの特徴にも違いがあります。「クレパス」と「クーピー」はいいところどりした商品ですが、「クレヨン」が最も硬く、小さな子ども用には向いているでしょう。

どのような絵が描きたいのかを先に考え、使う画材をかえるといいでしょう。

 

今回は「クレヨン」と「クレパス」、「クーピー」の違いについてお伝えしました。

違いについて調べると意外と多いのが登録商標のパターン。一般名称が広がる前に商品名が広がっているとその認知度を凌駕していたりします。

ぜひ参考にしてみてください。