「ムササビ」と「モモンガ」の違いとは?
滑空している姿が可愛い「モモンガ」。
同じように滑空する動物で「ムササビ」がいて、忍者の術でも滑空する「ムササビの術」がありますね。
そして、どちらかというと、動物の映像で使われるのは「モモンガ」の方が多いような気がします。
今回はそんな「ムササビ」と「モモンガ」の違いについてお伝えします。
ムササビ
「ムササビ」はネズミ目リス科リス亜科ムササビ属の哺乳類の一種。
東アジアや東南アジア、南アジアに全8種類の「ムササビ」がいます。
日本で「ムササビ」というと、「ホオジロムササビ(ニホンムササビ)」のこと。
「ホオジロムササビ」は日本固有種で縄文時代にも狩猟されていた動物です。
平安時代には保護の対象となり、ムササビの利用を禁止されたことが「日本後紀」に記されています。
その後狩猟が再びされるようになり、数が減ってしまいました。
現在は「鳥獣保護法」の第83条で保護されており、ムササビの捕獲が発覚した場合は「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」が課せられます。
また、各自治体で絶滅危惧種や準絶滅危惧種に指定されている動物です。
モモンガ
「モモンガ」はネズミ目リス科リス亜科モモンガ族の小型哺乳類の総称。
世界各地に生息し、約45種類の「モモンガ」がいます。
日本では「ニホンモモンガ」のことを指すことが多いです。
平安時代には「ムササビ」と区別されておらず、「モモンガ」も保護の対象でした。
江戸時代に「摸摸具和(モモングァ)」と呼ばれるようになり、「モモンガ」へと言葉が変化していったと言われています。
現在は、「モモンガ」はペットとして飼われることもあり、主な種類は「フクロモモンガ」、「タイリクモモンガ」、「アメリカモモンガ」の3種類。
「フクロモモンガ」は正確にはコアラやカンガルーの仲間ですが、日本で人気のある動物です。
「タイリクモモンガ」は2006年8月に特定外来種に指定されるまではペットとして飼われていましたが、今は販売や譲渡、繁殖が禁止され、飼うためには環境省の許可が必要。
「アメリカモモンガ」はワシントン条約により輸入が規制され、国内で繁殖したものが販売されています。
「ムササビ」と「モモンガ」の違いとは?
「ムササビ」と「モモンガ」はどちらもリスの仲間ですが、違う点はたくさんあります。
ムササビ | モモンガ | |
---|---|---|
体長 | 25~50cm | 15~20cm |
体重 | 400~1500g | 150~200g |
滑空距離 | 40~50m | 20~30m |
飛膜 | 前脚から後ろ脚の間と後ろ脚から尻尾の間 | 前脚から後脚の間 |
尻尾 | 円錐形 | 扁平形 |
行動 | 夜行性で単独行動 | 夜行性で単独行動(冬は集団行動) |
生息地域 | 日本を含むアジア圏 | 世界各地 |
飼育 | 禁止 | 可能 |
大きさや重さ、滑空距離、生息地域、飼育の可否などに違いがあります。
「ムササビ」は捕獲も禁止されているので、そこは注意しましょう。
今回は「ムササビ」と「モモンガ」の違いについてお伝えしました。
「モモンガ」に近い「フクロモモンガ」はその可愛さからペットとしての人気も上がってきている動物です。
臭腺やしつけ、夜行性ということに悩まされることもあるみたいですが、ペットを飼う時の悩みはどの動物にもあります。
ぜひ参考にしてみてください。
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