牛乳の「成分無調整」と「調整」の違いとは?

牛乳は人によって飲む量が大きく違ってくる飲み物。

毎日欠かさずに飲むという人もいれば、カフェオレやミルクティ、ココアに入れるときくらいしか使わないという人もいます。後者の場合は消費期限切れになってしまうことも少なくありません。

そして、そんな牛乳ですが、「成分無調整」のものと「成分調整」のものがあります。

今回は「成分無調整牛乳」と「成分調整牛乳」の違いについてです。

成分無調整

「成分無調整」は読んで字の如く製造工程で成分を調整していないもののこと。「成分無調整牛乳」というのは生乳を殺菌し、そのまま詰めたもののことです。

ちなみに、牛乳パックの種類別のところに「牛乳」と書かれているものは「成分無調整牛乳」のことを指します。法律で「成分無調整牛乳」と書かないといけないと定められていないため、メーカーによっては「牛乳」として販売しているところもあるでしょう。

また、「成分無調整」の牛乳はパックのある部分を見ることでも判別できます。それが「切欠き」です。

切欠き

この「切欠き」は高齢者や目の不自由な方が不便さを感じないために乳業メーカーが平成13年(2001年)に導入したもの。「牛乳」と「加工乳」や「乳製品」、紙パックの飲料と区別することができ、開け口の方向を間違いにくい利点もあります。

成分調整

「成分調整」も字のとおり、成分を調整しているもの。「成分調整牛乳」は生乳から乳脂肪分、無脂乳固形分、水分などを取り除いたものです。

食品衛生法に基づく乳等省令により生乳から乳脂肪分を0.5%以上1.5%以下まで取り除いたものを「低脂肪牛乳」、0.5%未満まで取り除いたものを「無脂肪牛乳」、生乳に乳製品を加えたものを「加工乳」。※無脂乳固形分はいずれも8.0%以上

また、無脂乳固形分が3.0%以上で生乳や乳製品を主原料とし、果汁やコーヒー、ビタミンなどの栄養補強されたものを「乳飲料」と呼びます。パックのところにそこそこ大きな字で種類別:○○と書かれているのでチェックしてみてください。

ちなみに、「低脂肪牛乳」や「無脂肪牛乳」から取り除いた乳脂肪分はバターなどに加工されます。

「成分無調整」と「成分調整」の違い

「成分無調整牛乳」と「成分調整牛乳」の違いは名前のとおり、成分を調整しているのかしていないのかです。

また、「成分無調整牛乳」の紙パックにだけ「切欠き」があり、他のものと区別できるようになっています。

そして、乳等省令によって種類が分かれています。種類別:牛乳となっているものは、パッケージに成分無調整と書かれていなくても「成分無調整牛乳」と同義です。

 

今回は「成分無調整牛乳」と「成分調整牛乳」の違いについてお伝えしました。

字から違いは予想できますが、詳しい部分は知らない人も少なくないはず。また、牛乳パックの上部が凹んでいるということに気づく人は多くても、その理由やつけられた時期は知っている人が少ないでしょう。

ぜひ参考にしてみてください。