冷蔵庫の「チルド」と「パーシャル」の違いとは?

生活に欠かせない家電である「冷蔵庫」。

「冷蔵庫」の他には、洗濯機や掃除機、炊飯器も生活に必要な家電です。それに準じて必要なのが電子レンジやケトル、アイロンなどです。また、かつてはテレビや電話機も欠かせない家電でしたが、今は携帯電話やタブレットでその機能を担うことができるので必ずしもいるわけではありません。

そして、「冷蔵庫」は基本的な形は変わっていませんが、メーカーによって開き方や真空チルドの有無、省エネ性能などが違ってきます。

今回はそんな「冷蔵庫」の「チルド」と「パーシャル」の違いについてです。さらに、「冷蔵」や「冷凍」、「野菜室」についてもふれていきます。

チルド

「チルド(chilled)」は冷やすという意味の「chill」の過去分詞で冷却されるという意味

チルド室の温度は約0℃で、冷蔵室よりも低く、冷凍室よりも高い設定です。

凍る寸前の温度で保存することにより、生鮮食品や発酵食品、練り物の保存に適しています。

パーシャル

「パーシャル」は「パーシャルフリージング(partial freezing)」の略語で部分凍結や微凍結を意味します。

パーシャル室の温度は日本工業規格(JIS)により-3℃に定められていて、チルド室よりも低く、冷凍室よりも高い設定です。

部分凍結させることによって生鮮食品が長持ちし、特に肉や野菜、下ごしらえ済みの食材の保存に適しています。

氷温室

「氷温室」は凍り始める直前の状態で保存する部屋です。

温度の設定は約-1℃で、「チルド」と「パーシャル」の間。でも、実際はそれらと一緒くたにされていることが多いです。「チルド室」と「パーシャル室」が両方ある冷蔵庫はありますが、それに加えて「氷温室」まである冷蔵庫はありません。

冷蔵

「冷蔵室」はその名前のとおり、冷蔵するための部屋です。

温度の設定は3~5℃ですが、ドアポケット付近は5~10℃程度となります。菌の増殖が遅くなるのが10℃以下のため、冷蔵庫を長く開けていることは衛生面から見ても良くないです。

冷凍

「冷凍室」は冷凍するための部屋。

温度の設定は-18℃以下となっています。-15℃以下では菌の増殖が停止するため、食品を長持ちさせることが可能です。

また、冷凍の場合は食品をより多く詰めた方がそれぞれの食品同士が冷えて効率が良く、冷蔵の場合は詰めすぎると冷気の循環が悪くなるので7割程度に抑えたほうがいいと言われています。

野菜室

「野菜室」は野菜を保存するための部屋。

温度の設定は約6℃で湿度90%。野菜は低温や乾燥に弱いものが多いため、この設定になっています。

「チルド」と「パーシャル」の違い

「チルド」は約0℃、「パーシャル」は-3℃と部屋の温度の設定が違います

どちらかしかついていない場合は仕方ありませんが、両方ついている場合は発酵食品や練り物は「チルド室」、肉や魚、下ごしらえ済みの食品は「パーシャル室」で保存するのがおすすめです。

ちなみに、冷蔵庫はあまりに身近にありすぎて感覚任せで使いがちですが、適した保存方法をすると長持ちや栄養素の流出を防ぐなどのメリットもあるので保存室の見直しはやったほうがいいかもしれません。

 

今回は「チルド」と「パーシャル」の違いについてお伝えしました。

「チルド」と「パーシャル」、「氷温」は一緒くたにされがちですが、温度設定が微妙に違います。

ぜひ参考にしてみてください。