「豆板醤」と「コチュジャン」、「甜麺醤」の違いとは?
中華料理で用いられる「豆板醤」と「甜麺醤」、韓国料理で用いられる「コチュジャン」は万能調味料として使われますが、どの部分が違うという説明までできる人は少ないですよね。
「豆板醤」と「コチュジャン」が辛めなのに対し、「甜麺醤」が甘めという違いはわかりやすいですが、製法や言葉の意味となると難しいものです。
また、2019年には麻辣が流行りましたが、「麻辣醤」という調味料もあります。
今回は「豆板醤」と「コチュジャン」、「甜麺醤」、「麻辣醤」の違いについてです。
豆板醤
「豆板醤」はそら豆と唐辛子を主原料、大豆や大豆油、米、ごま油などを原料にした中国の発酵調味料。
中国の四川料理には欠かせない調味料であり、発祥の地も四川省です。
代表的な料理は麻婆豆腐や担々麺、エビチリ。
また、日本では「豆板醤」は余らせがちな調味料です。
万能調味料なのでピリ辛の野菜炒めやピリ辛なタレ、中華風スープなど使える用途は少なくありません。ただし、焦げやすいので炒めものをするときは注意が必要。
コチュジャン
「コチュジャン」はもち米麹と唐辛子の粉を主原料に、大豆やきびなどを原料にして発酵させた韓国発祥の調味料。コチジャンという言い方もします。
「コチュ」が唐辛子、「ジャン」が調味料を意味し、唐辛子を使った調味料ということです。
代表的な料理はビビンバやトッポギ。
また、「コチュジャン」も余らせやすい調味料で、万能調味料として使えるのは「豆板醤」と共通です。
焦げやすいという特徴も似ていますが、もち米が発酵することによる甘味があり、「豆板醤」よりは辛さはまろやか。
甜麺醤
「甜麺醤」は主原料の小麦粉や塩に麹を加えて発酵させた中華料理の調味料。
「甜」が甘い、「麺」が小麦粉、「醤」が味噌を意味します。
北京ダックにつける甘味噌として知られ、生野菜や肉につけても美味しいです。
火を入れると風味が強くなるため、回鍋肉や野菜炒めに入れられることもあります。煮物の隠し味としても使えるでしょう。
麻辣醤
「麻辣醤」は唐辛子や花椒などを原料にした調味料。
豆板醤に花椒やにんにく、醤油などを混ぜ合わせた唐辛子の辛さと花椒の痺れ、大豆などの旨味などが合わさっています。
唐辛子の辛さと花椒のしびれの合わさった「麻辣味」というのは中華料理の味付けで知られますが、「麻辣醤」は麻辣ブームによってメーカーが販売し始めたものがほとんど。
麻婆豆腐や火鍋、よだれ鶏などに使われ、炒めものやスープにも使えます。
「豆板醤」と「コチュジャン」、「甜麺醤」、「麻辣醤」の違い
「豆板醤」と「コチュジャン」、「麻辣醤」は唐辛子が原料に使われますが、「甜麺醤」には使われていません。
そのため、最も甘いのは「甜麺醤」、次に「コチュジャン」、最も辛いのが「豆板醤」です。他のものにも言えることですが、「麻辣醤」は混ぜ合わせたものによって辛さが違ってくるでしょう。
また、「豆板醤」と「甜麺醤」は中国発祥なのに対し、「コチュジャン」は韓国発祥。
そして、それぞれに共通しているのが意外と余ってしまう調味料ということです。買う前に使い切るためにレシピを何個かあげてから買うようにしたほうがいいかもしれません。
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