「台風」と「熱帯低気圧」、「温帯低気圧」の違いとは?
天気予報を聞いていると、「台風」が「熱帯低気圧」や「温帯低気圧」に変化したと聞くことがあります。
「熱帯低気圧」は反対に「台風」になることもあり、なんとなく近いもののイメージがありますね。
「温帯低気圧」は名前のとおりだと「熱帯低気圧」より温度が低そうです。
今回はそんな「台風」と「熱帯低気圧」、「温帯低気圧」の違いについてお伝えします。
台風
「台風」は北太平洋西部(南シナ海や東シナ海、フィリピン海、日本海など)で発生した熱帯低気圧で、最大風速が17.2m/s以上のもの。
フィリピン沖で発生するイメージがありますが、その他の場所で発生して勢力が強くなった場合も「台風」です。
また、インド洋北部や南部、太平洋南部で発生した熱帯低気圧で、最大風速17.2m/s以上のものは「サイクロン」。(英語のCycloneは暴風や低気圧のことも指します。)
同じように、大西洋北部や南部、太平洋北東部や北中部で発生し、最大風速が32.7m/s以上の熱帯低気圧は「ハリケーン」と呼びます。(太平洋北部の場合は「タイフーン」)
「ハリケーン」や「タイフーン」は「台風」や「サイクロン」よりも発生したときの勢力が強いです。
ちなみに、最大風速が32.7m/s以上の台風は「強い台風」、43.7m/s~54.0m/s未満の台風を「非常に強い台風」、54.0m/s以上の台風を「猛烈な台風」と呼びます。
熱帯低気圧
「熱帯低気圧(熱帯性低気圧)」は熱帯から亜熱帯の海洋上で発生する低気圧のこと。
海から蒸発したたくさんの水蒸気が上昇し、空気が渦を巻いて作られる低気圧です。
また、暖かい空気で構成されているのも特徴。
最大風速が17.2m/sまでのものを「熱帯低気圧」と呼び、それ以上のものを「台風」と呼びます。
つまり、「熱帯低気圧」の勢力が強くなったものが「台風」です。
温帯低気圧
「温帯低気圧」は暖かい空気が上方へ、冷たい空気が下方へと移動する際に発達する低気圧。
南の暖かい空気と北の冷たい空気が混ざり合って渦を巻くことで出来ます。
「熱帯低気圧」とは違って、暖かい空気(暖気)と冷たい空気(冷気)の両方で構成。
また、「温帯低気圧」は基本的には「台風」よりも勢力が弱いです。
「台風」は陸上部にあると暖かい水蒸気が減っていくので、勢力が弱まるため。
ただし、風速が17.2m/sを超えていても暖気と冷気を含んでいれば「温帯低気圧」なので、「温帯低気圧」に変化したから安心というわけではありません。
むしろ、狭い範囲に強い風をもたらす「台風」よりも強い風をもたらす範囲は広いです。
「台風」と「熱帯低気圧」、「温帯低気圧」の違いは?
「台風」は「熱帯低気圧」のうち風速17.2m/s以上のもの。
「熱帯低気圧」のうち勢力が強いものが「台風」で、勢力が弱いものが「熱帯低気圧」です。
また、「熱帯低気圧」と「温帯低気圧」は構成されているものが違います。
「熱帯低気圧」は暖気だけですが、「温帯低気圧」は暖気と寒気の両方。
今回は「台風」と「熱帯低気圧」、「温帯低気圧」の違いについてお伝えしました。
「台風」が「熱帯低気圧」や「温帯低気圧」に変化しても、はじめのうちは勢力が強いです。
強風や雨には引き続き注意するようにしましょう。
ぜひ参考にしてみてください。
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