「プランクトン」と「バクテリア」の違いとは?

「プランクトン」は小学生の理科で習い、こんな小さな生物がいるのかと感心した人も少なくないでしょう。確か、「プランクトン」の一種である「ミジンコ」や「ミドリムシ」を顕微鏡で観察といった授業でした。

ちなみに、「ミジンコ」や「ミドリムシ」は見た目がいいとはけっして言えませんが、動きと見た目が可愛い「ボルボックス」が好きという人は多いですね。

また、「ミドリムシ(ユーグレナ)」はその栄養が注目され、サプリメントにもなっています。

そして、「プランクトン」ほどは詳しい授業を小中学校では行わず、高校の生物で深堀りするのが「バクテリア」。高校では授業についていけなくなったり、生物を履修していなかったりと「プランクトン」と「バクテリア」の違いがわからないという人も少なくはないでしょう。

今回はそんな「プランクトン」と「バクテリア」の違いについてお伝えします。

プランクトン

「プランクトン」は水中に浮遊して生活する微小な生物の総称

また、「プランクトン」は特徴から「植物プランクトン(植物性プランクトンとも呼ぶ)」と「動物プランクトン(動物性プランクトンとも呼ぶ)」に分けれます。

植物プランクトン 動物プランクトン
光合成 する しない
(植物プランクトンを食べることで養分を吸収する)
自力での移動 不可 可能
プランクトンの例 ミカヅキモ、アオミドロなど ミジンコやアメーバなど

光合成と自力移動で分けるのが一般的ですが、例外もいます。それが「ミドリムシ」や「ボルボックス」で、どちらも光合成を行い、自力での移動も可能です。光合成できるか(養分を自分で作れるか)が重要視され、植物性プランクトンの仲間として習いました。

そして、プランクトンと一緒に習うのが「食物連鎖」。植物プランクトンを動物プランクトンが食べ、動物プランクトンを小さな魚が食べ、小さな魚を大きな魚が食べると習いますね。

バクテリア

「バクテリア」は原核細胞からなる単細胞生物の総称。主に、細菌のことを指します。

細菌は病原体のことが多いのでそうイメージしがちです。でも、プランクトンや動物のふん(有機物)を分解するバクテリアもいます。他にも、乳酸菌のように人間にとって利のあるバクテリアも。

また、主に分裂によって増えるのが特徴です。

そして、ややこしいのが藍藻と呼ばれる藍色の藻の仲間(藍藻類)は「バクテリア」でもあり、「プランクトン」でもあります。水中に浮遊して生活する単細胞生物はどちらにも当てはまってしまうからです。

「プランクトン」と「バクテリア」の違い

「プランクトン」は水中に浮遊して生活する微小な生物の総称で、「バクテリア」は原核細胞からなる単細胞生物の総称です。

藍藻類はどちらにも含まれますが、基本的には水中で浮遊している小さな生物なのか原核細胞からなる単細胞生物なのかで「プランクトン」と「バクテリア」に振り分けることができるでしょう。

また、「プランクトン」の大きさは5μm~2cmが主(オキアミは2cm~6cm程度)で、「バクテリア」の大きさは1μm程度が主。

 

今回は「プランクトン」と「バクテリア」の違いについてお伝えしました。

ややこしい生物もいますが、水中で浮遊して生活することや大きさで分けるといいでしょう。また、微小な生物が「プランクトン」の定義となってきてしまっていますが、水中で浮遊して生活しているクラゲも「プランクトン」の仲間です。

ぜひ参考にしてみてください。