「軽傷」と「重傷」、「重体」の違いとは?

事件や事故の報道で耳にする「軽傷」や「重傷」、「重体」。

「軽傷」はかすり傷やつき指程度、「重傷」は傷の残る怪我、「重体」は危険な状態というイメージなど人によって様々なイメージをしていますが、「軽傷」<「重傷」<「重体」で状態が重くなっているとイメージするのは共通でしょう。稀に、「重傷」>「重体」というイメージをもった人をいるかもしれません。

今回はそんな「軽傷」と「重傷」、「重体」の違いについてお伝えします。

軽傷

「軽傷」は全治1ヶ月未満の怪我のこと

全治2週間程度の打撲や捻挫なども「軽傷」になります。「軽傷」という字面だけ見ると、本当に軽微な怪我をイメージしがちですが、そこそこな怪我も含まれるので注意。

また、これは報道用語や交通事故用語で使われる場合の「軽傷」で、一般的な用語として「軽傷」に関する定義はありません。日常生活で体を動かすときに支障のない程度の怪我だと考えるといいでしょう。

ちなみに、医療機関で使われる「軽症」は傷病が入院治療を必要としないもののことを指します。

重傷

「重傷」は命に別状のない(障害が残る場合も含む)全治1ヶ月以上の怪我のこと

「重傷」が表す範囲は広く、全治1ヶ月の骨折の場合もあれば、頭から血を流している頭部外傷の場合もあります。(頭部外傷の場合は意識がある場合に使われることが多いです。)

また、これも報道や交通事故で使われる用語。一般的な「重傷」の定義は全治までの期間など関係なく、ひどいけがや重い傷のことを指します。

ちなみに、医療機関で使われる「重症」は3週間以上の入院治療が必要とするもののこと。「軽症」と「重症」の間に「中等症」があります。

重体

「重体(重態)」は命に関わるほどの重い病気や負傷のこと

重体と重態は同じ意味ですが、報道では「重体」に統一されています。また、重体は交通事故などで命の危機にある場合を指し、重態は危篤状態が続いていることを指すというように使い分けている場合もありますが、それは少数派でしょう。

命に関わるほどの怪我や病気ということで意識がない場合も多く、報道される場合は「意識不明の重体」という表現がよく使われています。

「軽傷」と「重傷」、「重体」の違いとは?

「軽症」<「重症」<「重体」の順で怪我や病気が重くなります。

「軽症」といっても軽いキズだけでなく、捻挫や打撲も含まれるので注意しましょう。

また、「重症」と「重体」は1字違うだけですが、意味は全然違ってきます。

 

今回は「軽傷」と「重傷」、「重体」の違いについてお伝えしました。

漢字から受ける意味である程度のイメージはつきますが、実際の意味とは少し違う部分のある言葉です。

ぜひ参考にしてみてください。